南極域における低VHF帯トーン伝送実験(宇宙利用システム)

筆者らは,流星バースト通信を利用した南極城多点観測網の構築を提案している.本論文では,そのための基礎実験として,中山基地(中国)-昭和基地(日本)間で行われたトーン送受信実験の結果を報告する.この実験は,日本第43〜45次南極観測隊及び中国第18〜20次南極観測隊の協力により2002年3月〜2004年11月の約3年間にわたって行われた.南極域では,流星散乱以外にもオーロラ等に起因する様々な現象により低VHF帯電波が見通し外に伝搬される.また,同地域には,電離層じょう乱や風雪雑音といった特有の電波環境がある.本論文では,トーン送受信実験の結果を様々な角度から分析し,南極城における低VHF帯伝搬路...

Full description

Bibliographic Details
Main Authors: 椋本 介士, 福田 明, 吉廣 安昭, 長澤 正氏, 山岸 久雄, 佐藤 夏雄, 楊 恵根, 金 力軍
Format: Article in Journal/Newspaper
Language:Japanese
Published: 電子情報通信学会 2007
Subjects:
547
Online Access:http://hdl.handle.net/10297/5432
https://shizuoka.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=4818
Description
Summary:筆者らは,流星バースト通信を利用した南極城多点観測網の構築を提案している.本論文では,そのための基礎実験として,中山基地(中国)-昭和基地(日本)間で行われたトーン送受信実験の結果を報告する.この実験は,日本第43〜45次南極観測隊及び中国第18〜20次南極観測隊の協力により2002年3月〜2004年11月の約3年間にわたって行われた.南極域では,流星散乱以外にもオーロラ等に起因する様々な現象により低VHF帯電波が見通し外に伝搬される.また,同地域には,電離層じょう乱や風雪雑音といった特有の電波環境がある.本論文では,トーン送受信実験の結果を様々な角度から分析し,南極城における低VHF帯伝搬路の統計的性質を示す. publisher