サハリン島沖の海底表層型ガスハイドレート

サハリン島北東沖,南東沖,南西沖に存在する海底表層型天然ガスハイドレートは,海底下のガスチムニー構造や海底から立ち上るガスプルームを伴っている.結晶に包接されたガスは,微生物起源から熱分解起源まで広範囲にわたるが,後者の熱分解起源ガスはエタンやプロパンなどが少ないために,結晶構造I 型の結晶を構成する.ガスハイドレート結晶に関するラマン分光分析の結果,結晶に包接された硫化水素やエタンが検出された.これらの濃度はいずれも最大で1?2% であり,平衡圧に与える影響は小さいと見積もられた. journal article...

Full description

Bibliographic Details
Main Author: 八久保, 晶弘
Language:Japanese
Published: 日本雪氷学会 2017
Subjects:
Online Access:https://kitami-it.repo.nii.ac.jp/record/8595/files/八久保(2017)雪氷.pdf
https://kitami-it.repo.nii.ac.jp/records/8595
Description
Summary:サハリン島北東沖,南東沖,南西沖に存在する海底表層型天然ガスハイドレートは,海底下のガスチムニー構造や海底から立ち上るガスプルームを伴っている.結晶に包接されたガスは,微生物起源から熱分解起源まで広範囲にわたるが,後者の熱分解起源ガスはエタンやプロパンなどが少ないために,結晶構造I 型の結晶を構成する.ガスハイドレート結晶に関するラマン分光分析の結果,結晶に包接された硫化水素やエタンが検出された.これらの濃度はいずれも最大で1?2% であり,平衡圧に与える影響は小さいと見積もられた. journal article