ネパールヒマラヤ，トランバウ氷河でのアイスコア掘削
2019年の10月から11月にかけて，ネパールヒマラヤ，ロールワリン地域に位置する，トランバウ氷河の涵養域にて全長81.2mのアイスコアを掘削した．掘削地点は海抜5860mの高地であり，かつ，ネパール政府が定める飛行制限区域のため，通常ではヘリコプターの使用が困難な地域であるが，政府からの許可を得てヘリコプターにてアイスコアと掘削機器の輸送を行うことができた．またインドからドライアイスを輸入して同梱し，掘削されたアイスコアは融解することなく，北海道大学低温科学研究所まで輸送することに成功した．現場での初期解析の結果，アイスコアの88%が密度830 kg m–3以上の再凍結氷であることがわかった...
| Main Author: | |
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| Format: | Article in Journal/Newspaper |
| Language: | Japanese |
| Published: |
低温科学第82巻編集委員会
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| Subjects: | |
| Online Access: | http://hdl.handle.net/2115/91748 https://doi.org/10.14943/lowtemsci.82.171 |
| Summary: | 2019年の10月から11月にかけて，ネパールヒマラヤ，ロールワリン地域に位置する，トランバウ氷河の涵養域にて全長81.2mのアイスコアを掘削した．掘削地点は海抜5860mの高地であり，かつ，ネパール政府が定める飛行制限区域のため，通常ではヘリコプターの使用が困難な地域であるが，政府からの許可を得てヘリコプターにてアイスコアと掘削機器の輸送を行うことができた．またインドからドライアイスを輸入して同梱し，掘削されたアイスコアは融解することなく，北海道大学低温科学研究所まで輸送することに成功した．現場での初期解析の結果，アイスコアの88%が密度830 kg m–3以上の再凍結氷であることがわかった． An 80.12-m-long ice core was retrieved from the accumulation area (5862 m above sea level (a.s.l.)) of Trambau Glacier in the Rolwalig region during October–November 2019. The drilling site is located at a high elevation area and is in a restricted flying area, normally making it difficult to operate a helicopter. However, we could transport the ice core and drilling equipment by helicopters with permission from the government of Nepal. Dry ice imported from India was included in the insulation boxes with ice cores, and the ice cores were successfully transported to a cold laboratory in ILTS without melting. The primary analysis showed that 88% of the ice core was refrozen with a density of > 830 kg m–3. 資源タイプ： bulletin (article) |
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