The distribution,community structure and feeding ecology of micronektonic crustaceans in the subarctic Pacific and theBering Sea
University of Tokyo (東京大学) 博士(農学) 甲殻類マイクロネクトンは主に十脚類、オキアミ類およびアミ類から構成され、海洋の表層から深層まで広く分布している。これらは魚類マイクロネクトンとともに海洋食物網において動物プランクトンと高次捕食者をつなぐ、重要な役割を果たしていることが指摘されている。太平洋亜寒帯域とベーリング海における魚類と動物プランクトンの漂泳食物網への寄与については近年多くの研究がある、動物プランクトンの捕食者でもある甲殻類マイクロネクトンに関する知見は限られている。とくにオキアミ類以外の甲殻類マイクロネクトンに関する知見は他海域においても少なく、甲殻類マ...
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2005
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ftunivtokyo:oai:repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp:00004273 2023-05-15T18:28:44+02:00 The distribution,community structure and feeding ecology of micronektonic crustaceans in the subarctic Pacific and theBering Sea 太平洋亜寒帯域およびベーリング海における甲殻類マイクロネクトンの分布、群集構造、および摂餌生態に関する研究 Sean, Toczko 9747 2005-12-22 application/pdf https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/4273/files/K-120816-1.pdf https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/4273/files/K-120816-2.pdf https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/4273/files/K-120816-3.pdf eng eng 甲20816 https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/4273/files/K-120816-1.pdf https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/4273/files/K-120816-2.pdf https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/4273/files/K-120816-3.pdf 663.67 2005 ftunivtokyo 2022-12-23T03:40:46Z University of Tokyo (東京大学) 博士(農学) 甲殻類マイクロネクトンは主に十脚類、オキアミ類およびアミ類から構成され、海洋の表層から深層まで広く分布している。これらは魚類マイクロネクトンとともに海洋食物網において動物プランクトンと高次捕食者をつなぐ、重要な役割を果たしていることが指摘されている。太平洋亜寒帯域とベーリング海における魚類と動物プランクトンの漂泳食物網への寄与については近年多くの研究がある、動物プランクトンの捕食者でもある甲殻類マイクロネクトンに関する知見は限られている。とくにオキアミ類以外の甲殻類マイクロネクトンに関する知見は他海域においても少なく、甲殻類マイクロネクトン全体の食物網に対する評価を行うには情報が乏しいのが現状である。また十脚類とオキアミ類の摂餌生態については太平洋の東西両海域からの知見があるが、アミ類の摂餌生態に関する研究はきわめて少ない。そこで本研究は太平洋亜寒帯域およびベーリング海における甲殻類マイクロネクトンに関する1)群集構造と多様性、2)鉛直分布、3)十脚類およびアミ類の優占種における摂餌生態を明らかにし、4)太平洋亜寒帯域の食物網における甲殻類マイクロネクトンの役割を評価することを目的とした。甲殻類マイクロネクトン群集ベーリング海と北太平洋亜寒帯域の19測点において、浮遊性甲殻類(十脚類、オキアミ類アミ類)のバイオマス、個体数、種多様性及び群集構造を明らかにした。採集には1997年7?8月にアイザックス・キッド中層トロール(IKMT;網口面積7.3m2、目合1mm)を用い、深度0?1000mで傾斜曳の採集を行った。十脚類は10属15種、オキアミ類は8属16種、アミ類は6属10種が出現し、未記載種や本海域初報告となる種はいなかった。また本海域における中層性アミ類の個体数密度とバイオマスを推定した。甲殻類マイクロネクトンのバイオマスは西部亜寒帯域で最も高いが、東部亜寒帯域とは有意な差はみられなかった。十脚類とオキアミ類のバイオマスのピークは西部亜寒帯域でみられ、これは暖水塊や高濃度の植物プランクトンと関連していると考えられた。一方アミ類のバイオマスのピークはベーリング海でみられた。種多様性(H')は十脚類とオキアミ類では西部亜寒帯域よりも東部亜寒帯域で高いが、アミ類は西部亜寒帯域で最も高かった。クラスター分析によって群集構造の類似度を調べた結果、各動物群は3?4のクラスターに分けられた。アミ類は測点間の類似度が最も高く、次いで十脚類、オキアミ類となった。この群集構造の違いは、生息深度の違いと関係するものと考えられた。すなわち、アミ類は中・深層に多くが生息し、鉛直移動も限られるため、生息環境の地域差が小さく、地理的により高い類似性を示したと考えられる。一方、オキアミ類の優占種は表層への日周鉛直移動を示し、表層における環境の違いを反映した異なる種が群集を構成したと考えられ、このことが低い類似性の要因となるものと考えられた。十脚類はオキアミ類とアミ類の中間的な鉛直分布様式を示したため、十脚類群集の類似性が両者の中間的な値を示したものと考えられた。甲殻類マイクロネクトンの鉛直分布パターン北太平洋亜寒帯域の西部、中部、東部およびベーリング海外洋域の各1測点において、甲殻類マイクロネクトンの鉛直分布を明らかにするために昼夜の観測を行った。試料はRMT8(網口面積8m2、目合4.5mm)を用いて、深度0?1000m間において12層の鉛直区分採集により得られた。十脚類は11属17種、オキアミ類は7属13種、アミ類は4属5種が出現し、未記載種や本海域初報告となる種はいなかった。各海域の全甲殻類マイクロネクトンのバイオマスは1.4?4.8gWW/m2の範囲を示し、西部亜寒帯域が最も高かった。甲殻類マイクロネクトンの鉛直分布構造は、昼夜共に、表層一中層群集と中層群集に明瞭に分けることが出来た。オキアミ類の優占種Euphausla pacifica、Thysanoessa inspinata及びT.longipesは、昼間はより深層に分布し、夜間は海水面あるいは水面付近にバイオマスのピークを示し、広範囲の日周鉛直移動を示した。アミ類の優占種3種の内Gnathopausia gigasのみは日周鉛直移動の傾向がみられたが、Eucopia grimaldiiとBoreomysis californicaは昼夜ほぼ同じ深度に分布した。Sergestes similisでは夜間のバイオマスのピークは表層に位置し、最も広範囲を移動する十脚類であった。Hymenodora ... Other/Unknown Material Subarctic The University of Tokyo: UT Repository Pacific |
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University of Tokyo (東京大学) 博士(農学) 甲殻類マイクロネクトンは主に十脚類、オキアミ類およびアミ類から構成され、海洋の表層から深層まで広く分布している。これらは魚類マイクロネクトンとともに海洋食物網において動物プランクトンと高次捕食者をつなぐ、重要な役割を果たしていることが指摘されている。太平洋亜寒帯域とベーリング海における魚類と動物プランクトンの漂泳食物網への寄与については近年多くの研究がある、動物プランクトンの捕食者でもある甲殻類マイクロネクトンに関する知見は限られている。とくにオキアミ類以外の甲殻類マイクロネクトンに関する知見は他海域においても少なく、甲殻類マイクロネクトン全体の食物網に対する評価を行うには情報が乏しいのが現状である。また十脚類とオキアミ類の摂餌生態については太平洋の東西両海域からの知見があるが、アミ類の摂餌生態に関する研究はきわめて少ない。そこで本研究は太平洋亜寒帯域およびベーリング海における甲殻類マイクロネクトンに関する1)群集構造と多様性、2)鉛直分布、3)十脚類およびアミ類の優占種における摂餌生態を明らかにし、4)太平洋亜寒帯域の食物網における甲殻類マイクロネクトンの役割を評価することを目的とした。甲殻類マイクロネクトン群集ベーリング海と北太平洋亜寒帯域の19測点において、浮遊性甲殻類(十脚類、オキアミ類アミ類)のバイオマス、個体数、種多様性及び群集構造を明らかにした。採集には1997年7?8月にアイザックス・キッド中層トロール(IKMT;網口面積7.3m2、目合1mm)を用い、深度0?1000mで傾斜曳の採集を行った。十脚類は10属15種、オキアミ類は8属16種、アミ類は6属10種が出現し、未記載種や本海域初報告となる種はいなかった。また本海域における中層性アミ類の個体数密度とバイオマスを推定した。甲殻類マイクロネクトンのバイオマスは西部亜寒帯域で最も高いが、東部亜寒帯域とは有意な差はみられなかった。十脚類とオキアミ類のバイオマスのピークは西部亜寒帯域でみられ、これは暖水塊や高濃度の植物プランクトンと関連していると考えられた。一方アミ類のバイオマスのピークはベーリング海でみられた。種多様性(H')は十脚類とオキアミ類では西部亜寒帯域よりも東部亜寒帯域で高いが、アミ類は西部亜寒帯域で最も高かった。クラスター分析によって群集構造の類似度を調べた結果、各動物群は3?4のクラスターに分けられた。アミ類は測点間の類似度が最も高く、次いで十脚類、オキアミ類となった。この群集構造の違いは、生息深度の違いと関係するものと考えられた。すなわち、アミ類は中・深層に多くが生息し、鉛直移動も限られるため、生息環境の地域差が小さく、地理的により高い類似性を示したと考えられる。一方、オキアミ類の優占種は表層への日周鉛直移動を示し、表層における環境の違いを反映した異なる種が群集を構成したと考えられ、このことが低い類似性の要因となるものと考えられた。十脚類はオキアミ類とアミ類の中間的な鉛直分布様式を示したため、十脚類群集の類似性が両者の中間的な値を示したものと考えられた。甲殻類マイクロネクトンの鉛直分布パターン北太平洋亜寒帯域の西部、中部、東部およびベーリング海外洋域の各1測点において、甲殻類マイクロネクトンの鉛直分布を明らかにするために昼夜の観測を行った。試料はRMT8(網口面積8m2、目合4.5mm)を用いて、深度0?1000m間において12層の鉛直区分採集により得られた。十脚類は11属17種、オキアミ類は7属13種、アミ類は4属5種が出現し、未記載種や本海域初報告となる種はいなかった。各海域の全甲殻類マイクロネクトンのバイオマスは1.4?4.8gWW/m2の範囲を示し、西部亜寒帯域が最も高かった。甲殻類マイクロネクトンの鉛直分布構造は、昼夜共に、表層一中層群集と中層群集に明瞭に分けることが出来た。オキアミ類の優占種Euphausla pacifica、Thysanoessa inspinata及びT.longipesは、昼間はより深層に分布し、夜間は海水面あるいは水面付近にバイオマスのピークを示し、広範囲の日周鉛直移動を示した。アミ類の優占種3種の内Gnathopausia gigasのみは日周鉛直移動の傾向がみられたが、Eucopia grimaldiiとBoreomysis californicaは昼夜ほぼ同じ深度に分布した。Sergestes similisでは夜間のバイオマスのピークは表層に位置し、最も広範囲を移動する十脚類であった。Hymenodora ... |
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