Preliminary Report on the Westerly Waves in the Southern Ocean

暴風圏の偏西風帯では,長波や短波の波動のほかにそれ等よりも規模の小さい気圧波があるらしい.以下,この波動について若干知りえた点を個条書きにしてあげてみる.1.この小波動は,気圧の谷や峯の小規模なものらしく,又,東進性をもっている.2.この小波動をみつけるには,島や船からの報告から気圧の変化曲線をつくり,そのキンクによって谷や峯を探せばよい.3.この小波動は南緯50~60度の間で,はっきり見付けられるようである.4.南大洋にブロック気味の高気圧がある時,この波動の東進に伴って南板前線上にも気象変化が生じ,その変化も一緒に東進する.場合によっては,高気圧の南北の両端を小低気圧が一つずつ小波動に伴っ...

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Bibliographic Details
Main Author: Narimasa TAJIMA
Format: Article in Journal/Newspaper
Language:English
Published: National Institute of Polar Research 1961
Subjects:
Online Access:https://doi.org/10.15094/00007025
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