セールロンダーネ山地地学調査隊報告1986(JARE-27)

第27次南極地域観測隊のセールロンダーネ山地地学調査は, 山地中央部地域において, あすか観測拠点の発電棟建設作業終了後, 1月5日から2月6日にかけて実施された。現在は山地の概査を行っている期間であり, 広域を対象とするため調査は2班に分かれて実施した。数多くのクレバスがあって調査活動は必ずしも容易ではなかったが, 2月の天候不順が懸念されたので, 早めに日程を消化するよう努めた。調査予定地域のほぼ全域を調査できたが, これはスノーモービルを十分に活用できたことによるところが大きい。ここでは設営面を含めた行動の概要とその問題点を中心に記述する。また, 今後の調査行動に資するため, 気象・雪氷...

Full description

Bibliographic Details
Main Authors: 森脇 喜一, 小島 秀康, 石塚 英男, 松岡 憲知, 米渓 武次, 志賀 重男, 森田 知弥, 栗城 繁夫, Kiichi Moriwaki, Hideyasu Kojima, Hideo Ishizuka, Norikazu Matsuoka, Takeji Kometani, Shigeo Shiga, Tomoya Morita, Shigeo Kuriki
Format: Report
Language:Japanese
Published: 国立極地研究所 1986
Subjects:
Online Access:https://nipr.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=8522
http://id.nii.ac.jp/1291/00008522/
http://id.nii.ac.jp/1291/00008514/
https://nipr.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=8522&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1
Description
Summary:第27次南極地域観測隊のセールロンダーネ山地地学調査は, 山地中央部地域において, あすか観測拠点の発電棟建設作業終了後, 1月5日から2月6日にかけて実施された。現在は山地の概査を行っている期間であり, 広域を対象とするため調査は2班に分かれて実施した。数多くのクレバスがあって調査活動は必ずしも容易ではなかったが, 2月の天候不順が懸念されたので, 早めに日程を消化するよう努めた。調査予定地域のほぼ全域を調査できたが, これはスノーモービルを十分に活用できたことによるところが大きい。ここでは設営面を含めた行動の概要とその問題点を中心に記述する。また, 今後の調査行動に資するため, 気象・雪氷状況を主として図表によりやや詳しく報告する。地学調査の成果については, 現在, 整理研究中であるので, 野外調査の概略を記すにとどめる。 The 27th Japanese Antarctic Research Expedition (JARE-27) carried out the geological, geomorphological and geodetic field work in the central part of the Sør Rondane Mountains for 33 days from January 5 to February 6,1986. The field work was conducted by two parties with four persons each in order to investigate the vast area. They carried out expected investigations on spite of meeting with many crevasses. They used four snow vehicles and six snowmobiles. The snowmobiles were very useful to the field work in the area. This report gives detailed of operation including logistics, a summary of the field work, and information on the weather and the surface condition of snow and ice observed in this period.