多成分濃度相関による南極水系の解析

南極湖沼水の相互関係およびその起源を解析するために,多成分濃度相関マトリックス法を適用した.この方法は成分相互間の相対比を用いてマトリックスを作る方法で,相互関係を強調して取り扱える点に特色がある.その結果,昭和オアシスのぬるめ池は,海水がとりこまれて比較的変化の少ない湖沼であること,舟底池は硫酸塩の生成のため,海水からの進化の多少あること,マクマード・オアシスのパンダ湖の湖底水は,著しく進化した湖沼水であることが推定された.また,ボニー湖の東西の部分は表層水では相互の関係が深いが,湖底水では相互関係があまり認められず,もし海水が起源とすれば,西側が源であり東側はこれから派生したものと推定され...

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Bibliographic Details
Main Authors: 綿抜 邦彦, Kunihiko WATANUKI
Format: Report
Language:Japanese
Published: 東京大学教養学部化学教室 1977
Subjects:
Online Access:https://nipr.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=7911
http://id.nii.ac.jp/1291/00007911/
https://nipr.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=7911&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1