国立サハリン州文書館所蔵樺太庁豊原警察署文書に関する若干の考察
現在国立サハリン州文書館には、日本がサハリンを統治した時期の文書が所蔵されている。この文書は日本の敗戦後、ソ連により接収され、一度ハバロフスクに移送された後、サハリンに戻された。本稿ではまず国立サハリン州文書館についてその歴史、所在地情報ならびに2005年10月段階の利用手続きと閲覧方法について言及した。その上で樺太庁豊原警察署文書にある書き込み、印、ハバロフスク州文書館用紙からソ連が接収後同文書をどのように取り扱ったかを考察し、ハバロフスクに移送された後、モスクワからの専門家による文書分析、史料番号の付与、文書の再調査、ファイルレベルの番号変更、フォルダーレベルの番号変更、サハリンへ輸送、国...
Main Author: | |
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Format: | Report |
Language: | Japanese |
Published: |
国文学研究資料館
2006
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Subjects: | |
Online Access: | https://kokubunken.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=783 http://id.nii.ac.jp/1283/00000780/ https://kokubunken.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=783&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1 |
Summary: | 現在国立サハリン州文書館には、日本がサハリンを統治した時期の文書が所蔵されている。この文書は日本の敗戦後、ソ連により接収され、一度ハバロフスクに移送された後、サハリンに戻された。本稿ではまず国立サハリン州文書館についてその歴史、所在地情報ならびに2005年10月段階の利用手続きと閲覧方法について言及した。その上で樺太庁豊原警察署文書にある書き込み、印、ハバロフスク州文書館用紙からソ連が接収後同文書をどのように取り扱ったかを考察し、ハバロフスクに移送された後、モスクワからの専門家による文書分析、史料番号の付与、文書の再調査、ファイルレベルの番号変更、フォルダーレベルの番号変更、サハリンへ輸送、国立サハリン州文書館における史料番号の再設定というプロセスをたどったと推測した。After the end of World War 2, the Soviet Union requisitioned the Japanese documents in Sakhalin.These documents were transferred to Khabarovsk, men were returned to Sakhalin. In this thesis, I refer to the history of the Archives, location, and the use procedures at the Oct 2005 stage.I study how Soviet Union dealt with these documents at the ground of notes, stamps and paper of the archives of Khabarovsk State, then I guess that after Soviet Union treated as follows; researching the documents by the technical dispatched from Moscow, numbering the documents, researching the documents, changing of file number and folder number, transferring to Sakhalin, reset up the number at the National Archives of Sakhalin State. |
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