A Case of Nivkh Phonetic Material : Possibilities of Archiving Recordings of Endangered Languages in the Sakhalin Region
言語学調査・口承文芸調査の際に同時に採録される「言語学調査資料」「口承文芸資料」以外の雑談や生活体験の語りなどはプライバシー保護のための編集を経て、あるいはアクセス制限を設けることによって公開可能になるのではないか。特に北東ユーラシアの「危機言語」の言語共同体においては今後の調査はますます困難になる事が予想されることから、過去の調査資料は他の研究分野にとっても貴重な資料となりうる。北海道のアイヌ民族関係の研究では、すでに過去のさまざまな調査資料が整理されつつあり、多様な研究分野によって利用されはじめている。本稿では2004年に行った3日間のニヴフ語調査資料を例にあげ、主目的から外れた採録資料の...
Main Author: | |
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Format: | Other/Unknown Material |
Language: | English |
Published: |
北海道大学大学院文学研究科北方研究教育センター
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Online Access: | http://hdl.handle.net/2115/52620 |
Summary: | 言語学調査・口承文芸調査の際に同時に採録される「言語学調査資料」「口承文芸資料」以外の雑談や生活体験の語りなどはプライバシー保護のための編集を経て、あるいはアクセス制限を設けることによって公開可能になるのではないか。特に北東ユーラシアの「危機言語」の言語共同体においては今後の調査はますます困難になる事が予想されることから、過去の調査資料は他の研究分野にとっても貴重な資料となりうる。北海道のアイヌ民族関係の研究では、すでに過去のさまざまな調査資料が整理されつつあり、多様な研究分野によって利用されはじめている。本稿では2004年に行った3日間のニヴフ語調査資料を例にあげ、主目的から外れた採録資料の公開可能性とその具体的な計画について述べる。そして今後の「言語アーカイブ」にはそういった資料が含まれるべきであることを述べる。 |
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