The Plankton Ice as Basic Factor of the Primary Production in the Antarctic Ocean (Reports read at the Symposium on Polar Oceanography)

この報告でプランクトン氷が南氷洋の1次生産に与える影響について,主として水中と氷中とのプランクトンの種類組成と量の比較から検討を行なった.底型プランクトン氷域-この海域のプランクトンは底型プランクトン氷で生産され,それが海中に放出されたものが大きい比重をしめており,海水中の生産はさほど大きい比重をしめていない.表面型プランクトン氷域-春夏の植物プランクトンは表面型プランクトン氷から放出されたケイ藻が優勢であったが,秋では優占種が異なってきていた.この優占種の遷移にはEuphasiaの捕食が大きい役割をしていると考えられる.冬期結氷域-この海域ではまだプランクトン氷を見出していないが,12月には...

Full description

Bibliographic Details
Main Authors: Hiroshi FUKUSHIMA, Hiroshi MEGURO
Format: Article in Journal/Newspaper
Language:English
Japanese
Published: National Institute of Polar Research 1966
Subjects:
Online Access:https://doi.org/10.15094/00007426
https://doaj.org/article/c6e16593ef6d47f0b4dbb0f05a7017ef
Description
Summary:この報告でプランクトン氷が南氷洋の1次生産に与える影響について,主として水中と氷中とのプランクトンの種類組成と量の比較から検討を行なった.底型プランクトン氷域-この海域のプランクトンは底型プランクトン氷で生産され,それが海中に放出されたものが大きい比重をしめており,海水中の生産はさほど大きい比重をしめていない.表面型プランクトン氷域-春夏の植物プランクトンは表面型プランクトン氷から放出されたケイ藻が優勢であったが,秋では優占種が異なってきていた.この優占種の遷移にはEuphasiaの捕食が大きい役割をしていると考えられる.冬期結氷域-この海域ではまだプランクトン氷を見出していないが,12月にはプランクトンが多く,3月にいちじるしく減少していることや,種類組成から,この海域でも海氷による生産があったのかもしれない